禊 ぎ(みそぎ)
〜命の蘇り〜

神道は禊ぎ(みそぎ)に始まり、禊ぎに終わるといいます。

そして、その起源は古事記によると伊弉諾尊(いざなぎのみこと)の禊ぎにあります。
亡くなった妻、伊弉冉尊(いざなみのみこと)を黄泉の国(死後の世界)まで追い求めた夫、伊弉諾尊が再びこの世に戻ってきたときに、黄泉の国で穢れてしまった我が身を、川で禊いで祓い清めたことによります。

つまり、禊ぎとは黄泉の国からこの世に戻る時に行う「蘇生術」なのです。それは新たに生まれ変わるための、命の蘇り(黄泉帰り)を意味します。そして、生まれ変わるとは、後ろに戻ってやり直すことではなくて、前へ進むことです。だから、「生まれ変わり」と「やり直し」は違うのです。

過去を後悔したり、過去を恨んでいたのでは、意識は後ろを向くばかりで、生まれ変わって先へ進むことは出来ません。後ろを向き、過去に囚われるのは、もう一度過去に戻ってやり直し、それを取り消したいからです。しかし、私たちの人生は精神的に新たに生まれ変わって、未来に向かうことは出来ても、過去に戻ってやり直すことは出来ません。

それではどのようにすれば、私たちは生まれ変わることが出来るのでしょうか。

それは過去を受け入れ、感謝出来たときに、そこに囚われの心がなくなり、前へ先へと進む生まれ変わりが起こるのです。それが精神的な命の蘇りを意味するのです。

そして、過去へのこだわりを水に流して、それをさらに感謝に変えることが出来たとき、それが本当の心の禊ぎとなるのです。

「死」もまた、生まれ変わるための禊ぎです。
しかし、過去を後悔したり、恨んでばかりいる人は、生まれ変われずに地縛霊や浮遊霊となります。
感謝のない「無念の死」は、禊ぎとはならないからです。

過去を水に流し、与えられた人生に感謝できた人が、生まれ変わって来世を迎えることが出来るのです。

そして、日は沈み、また昇るという自然の摂理にしたがって、人の心と身体も
また、生まれ変わりを繰り返しながら、前へ先へと進んでいくです。

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